50代のカルテ

50代になってもう数年が過ぎ去ったというのに、

自分はいつまでも子供だなと思う。

幼稚園に行く前からハマっていた「漫画」。

小学校高学年頃から聴き始めた「洋楽」。

中学生になって、近所に三件もあった劇場に

少ない小遣いをはたいて通った「映画」。

高校生になれば、「邦楽」。

大学生になれば、「MTV」。

社会人になってからハマったのは・・・。特にないか。

コンピュータ会社(OA機器専門商社)に勤めて、

12年で退社して、1年半大阪で遊び暮らし。

そして、33歳で田舎にUターン。

それから、10年間は半年はバイト、

半年は資格試験予備校のふわふわした日々。

父の病気をきっかけに、真っ当な社会人に復帰。

それから、法律系事務所の一員として、

普通のおとなの暮らしを始めて、現在に至っている。

趣味はあまり変わっていない。

50代のいい大人だけど、毎週喫茶店で「漫画」を読み、

車の中ではCDの束を抱えて「洋楽」を聴き、

休みの日には、一件だけになった劇場で「映画」を観る。

これでいいのか?これでいいのだ。